小説家は打ち合わせの時キャラクターの名前を言うのか否か

写真素材はぱくたそさんのこちらのページから拝借しました

小説家だけでなく、読者さんも興味があるに違いないと信じて疑問出し。

小説家は打ち合わせのとき、自分の小説に登場するキャラクターの名前を言うものでしょうか?

天祢涼の場合、以前は「探偵役」「ヒロイン」「語り部」など役割名を言うことが多かったです。

例・「ここで探偵役が悩んでいるときにヒロインがなにか言って~」

これは担当さんがキャラクター名を間違えて話が噛み合わなくなることを防ぐため……というのもあるのですが、それ以上に「照れくさかった」という事情があります。

デビュー直後はそんなことなかったのですが、一時期、自分が考えたキャラクターの名前を口にするのが無性に恥ずかしいことがあったんですよ。基本的にどのキャラクターも徹頭徹尾、自分の頭だけで考えたわけで、シリーズ物や続編でもないかぎり、まだ世に出てすらいない。そんなキャラクターの名前を言うなんて「自意識過剰じゃないか!?」と思っていました……この考えの方が、よっぽど自意識過剰ですが(^_^;)

デビュー9年もすればさすがに慣れて、いまは普通にキャラクター名を口にできるようになりました。『希望が死んだ夜に』の場合、いちいち「逮捕された女子中学生」「死んだ女子中学生」なんて言っていたら、担当さんも煩わしいでしょうし。

もう一つ、「書いている俺がキャラクターに愛着を持たないでどうする!」という開き直りもあります。愛着を持つためには、名前を口にするのが一番。というわけで最近の打ち合わせでは、名前どころか「雫ちゃん」「壮馬くん」など、下になにかつけることも増えました(増えただけで原則は呼び捨て)。

……と、現在はこういう形で落ち着いているのですが、ほかの小説家がどうしているのかはわかりません。

「は? 打ち合わせでキャラクターの名前なんて言ったことがないよ?」「おいおい。自分のキャラクターに『ちゃん』とか『くん』とかつけてるのお前だけだぜ」という意見が大多数だったらどうしようと、びくびくしつつブログに書いてみた。

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天祢 涼
あまね りょう
第43回メフィスト賞を受賞してデビューしたミステリー作家です。代表作は次回作。読んだ人の胸を抉るようなミステリー、胸きゅんラブコメなミステリーを世に送るべく日夜模索中。このブログでは仕事情報のほか、MacやiPhoneのネタ、猫写真などをアップしております。