タイトル決定までの〝コードネーム〟〜『境内ではお静かに 七夕祭りの事件帖』や『あの子の殺人計画』の場合

タイトルを考えるのは苦手だけど、考えること自体は好きなミステリー作家・天祢涼です。先にタイトルを考えてから書き始める人もいるようですが、天祢涼はある程度書いてから降ってくるタイプ。が、ある程度書いても降ってこないこともあり、毎回いろいろアイデアを出しては決まるまで難航しています。

『境内ではお静かに 七夕祭りの事件帖』もこんなタイトル案がありました(一例です)。

  • 七夕祭りは謎めいて
  • 七夕祭りは謎に願いを
  • 七夕に集う謎と恋
  • 雨降る七夕の推理
  • 雨の七夕に紡ぐ推理


最終的には一作目『縁結び神社の事件帖』を踏襲して、最後に「事件帖」とつけることになりました。3作目以降も「事件帖」縛りになるのが嫌だったんだけど、ほかにいいアイデアもなかったから仕方ない(^_^;) 決まったのは発売直前。こんなことはざらです。

決まるまでは開発ネーム的な「コードネーム」で呼ぶことが多いです。「コードネーム」といっても、たいしてかっこいいものではなくて、『七夕祭りの事件帖』だったら「境内2」というわかりやすい名前でした。ほかの小説でも「子どもの貧困ミステリー」「葬式ミステリー」など、ほぼそのままの名前のことが多いです。

例外は『あの子の殺人計画』で、これは「hydrogen(酸素水素)」という割とそれっぽい名前で呼んでいました。

2020年5月18日訂正・hydrogenは「酸素」ではなく「水素」と指摘をいただいたので修正しました。oxygen(酸素)は言いにくいからhydrogen(水素)にしたのに忘れてました。英語できなくてすみません。


『希望が死んだ夜に』が自信作であったにもかかわらず、当初は極々一部の方にしか評価してもらえず、「だが火はついた。この火を大きくするぜ!」的な思いを込めて考えたコードネーム……だったのですが、『希望が死んだ夜に』はみなさんが口コミで広げてくださったので、それが「hydrogen」となり、ただただそれっぽいだけのコードネームになってしまいました。もちろん、ありがたいことなんですけどね。

発売直後に取材してくださった、大変見る目がある(笑)媒体が『anan』さんです!

マガジンハウスさんの『anan』に取材していただきました


ちなみに『あの子の殺人計画』というタイトルには別案もあったのですが、既に似たようなものがあったので変更しました。結果的には内容にぴったりのタイトルになったと自負しています。

『境内ではお静かに 七夕祭りの事件帖』は好評発売中。『あの子の殺人計画』は5月22日ころから発売です。どちらも5月24日まで、ときわ書房webshopでお名前つきのサイン本を予約受付中。この機会にぜひ!

ときわ書房webshopで5月24日まで通販受付中の天祢涼のサイン本について改めてお知らせ