評論家の千街晶之さんが選んだミステリーが月替わりに展開される未来屋書店の「千街晶之コーナー」。今月は……。
なんとありがたいことに、拙著『その血は瞳に映らない』も選んでいただきました。千街さん、ありがとうございます! この顔ぶれの中に自分がいるのは恐れ多くはありますが、大変光栄ですm(_ _)m
『その血は瞳に映らない』は、おかげさまでセールスも好調のようです。犯人は逮捕されたものの謎が残る殺人事件と、SNSに翻弄される人々を描いた長編ミステリー。主人公は『彼女はひとり闇の中』で大学生だった守矢千弦ですが、直接のつながりはありません。だから 設定に多少矛盾があっても気にするな『彼女はひとり闇の中』未読でも楽しんでいただけます。

表紙をめっちゃ美麗なものにしてもらったおかげで、ジャケ買いしてくれた人もいる様子。
ちなみに、表紙に関して裏話を一つ。
『彼女はひとり闇の中』のイラストが黒バックだったので、当初は「別の色にした方がよいのでは」と思い、担当さんには赤バックを提案しました。「血」がキーワードですし、イラスト担当の いとうあつきさんの個展にうかがった際、赤がふんだんに使われた絵が鮮烈で印象に残っていたからです。
いとうさんからはいくつか案をいただき、その中には当方が希望した赤バックもありました。しかし担当さんもデザイナーの西村弘美さんも「黒バックのものの方がいいと思う」というお考え。自分はあまり表紙には口出ししないタイプですし、「この二人が『黒』と言うなら余計な口出しはしない方がいいだろう」と判断してあとはお任せしました。結果的にすばらしい表紙にしてもらったので、我ながらナイスな判断だった(笑)。