「From the New World」(『平成ストライク』収録)

写真:山崎達郎
装幀:坂野公一(welle design)
モデル:きぃぃりぷ(鈴木綺麗)
表紙協力:「egg」編集部
発売日:2019年4月25日
定価:1800円(税別)
出版社:南雲堂

 

 

激動の昭和が終わり、バブル経済の熱冷め止まぬうちに始まった平成。福知山線脱線事故、炎上、児童虐待、渋谷系、差別問題、新宗教、消費税、ネット冤罪、東日本大震災――平成の時代に起こった様々な事件・事象を、九人のミステリー作家が各々のテーマで紡ぐトリビュート小説集。

南雲堂のサイトより

「平成に起こった事件やできごと」をテーマにした短編を収録したアンソロジー集です。帯がつくとこんな感じ。


南雲堂で前々からそういう企画が動いていることは伝え聞いていましたが、正式に依頼があったのは去年の6月。その時点では「新興宗教か、ドローンか、実際にあった某事件」のどれかで書いてほしい、と言われていました。

実際にあった某事件は関係者の手記を読んでいて、とても書けそうにないと思ったのでお断り。新興宗教もドローンも既に書いたことがあるので、改めて書く気にはなれないのでお断り。

天祢「というわけで書けません」
担当「ほかに書きたいテーマはないんですか」

ならばと選んだのが、東日本大震災でした。

天祢涼が新興宗教を選んでいたら、白井智之さんは新興宗教以外のテーマを選んでいたかもしれなくて、そうなると傑作「ラビットボールの切断」は生まれなかったわけですね。えっへん!←いばる理由が不明

天祢涼デビュー作の探偵である音宮美夜を出してほしいというのは、担当からのリクエスト。現実の災害に、天祢涼の小説の中でずば抜けてフィクション度が高い「銀髪美少女共感覚探偵」を出すことに迷いはありましたが、悩んだ末に書くことにしました。

原発事故で生まれ育った故郷から避難した少年が、ある「忘れ物」のために一時帰宅する。そこで美夜と出会う……というお話。トリックは、美夜用に考えていた短編から流用。派手さはないけれど、美夜はこういう話にも使えることが作者にとって発見でした。

時系列的には、構想している本編終了後の話のつもりで書いたのですが、この「本編」は書きたいことが変わってきてるんですよね。ウェブ連載でやろうと思っていた話(絞殺魔を捕まえる話)も既に書き上げてるんだけど、うーむ、どうしたもんか(^_^;)

話が『平成ストライク』から逸れてきたので、最後に締め。

5月25、26日に、八重洲ブックセンター本店様にて刊行記念イベントが開催されます。天祢涼は、25日に参加予定。詳細はこちらになります。

興味のある方は、ぜひお越しくださいませm(_ _)m