イラスト:トミイマサコ
装幀:bookwall
発売日:2024年10月10日
定価:790円(税別)
出版社:幻冬舎
役所の広報紙を作るはめになった、やる気も地元愛もゼロの新藤結子。だが、毒舌上司・伊達の指導のもと、町民達への取材を続けるうちに少しずつやりがいを感じていく。今日も、少年野球や婚活ツアーの取材、広報コンクールと奔走するが、なぜか行く先々で謎に遭遇し……。新米社会人が仕事に恋(?)に奮闘する「謎解き広報課」シリーズ第二弾!
版元のサイトより
自治体が発行する広報紙をつくることになった新米公務員のお仕事ミステリー。三部作構想で1作目を書いたものの、ずっと書けなかったシリーズの2作目。1作目文庫版の発売から6年、単行本版からだと9年ぶりの続編になります。まさか続きを書けるとは思わなかった。すべては酒飲み書店員大賞をいただいたおかげ。「酒飲み書店員」のみなさんには足を向けて寝られませんm(_ _)m
帯がつくとこうなります。
今回は自治体広報紙のコンクールが話の中心になります。実在する「全国広報コンクール」をモデルにしました。
あくまでモデルです。話の都合上、一部は現実と異なっています。
このコンクールには、毎年、全国から選りすぐりの広報作品が出品されて見応えがあるのです。表彰式は全国広報広聴研究大会の一環で行われます。
天祢涼は2014年、静岡県富士市で開催されたとき取材に行きました。当然、参加者は自治体の広報マンがほとんど。先日、主催者のかたとお酒を飲む機会があったのですが、参加申し込み者のリストを見て「なんで公務員じゃない一般市民が申し込んでいるんだろう?」と不思議に思っていたそうです。うん、それはそうだ。
天祢涼が行ったときは、会場のホールに入選した広報作品がずらりと並んでいました。参考になるかと思って熱心に読んでいたら、テレビのものらしくカメラが辺りをうろうろ。「もしや」と思いつつ、その日は富士市のホテルに一泊。
翌朝のNHK静岡放送局を観ていたら「富士市で全国広報広聴研究大会が開催されました」というニュースの映像で、広報紙を読み耽る自分がばっちり映ってました。やった、テレビデビュー! 待ち構えていたので、しっかりスマホで動画に収めました。
ホールにいたのはほとんどが自治体広報マンらしき人たちで、きっちりスーツを着ていました。そんな中、天祢涼は完全に私服。カメラマンさんも「なんだ、こいつ」と思ってつい写しちゃったんでしょうね。うん、それはそうだ。←本日2回目
以上、本編とはなに一つ関係ない広報コンクールの思い出でした。
前述のとおり、本作は三部作構想の2作目。完結編となる『謎解き広報課 わたしだけの愛をこめて』は来月発売になります。3作目単体で読んでもらってもOKなつくりになっていますが、できれば二ヵ月続けて読んでほしい! というわけで、お待ちくださいませ。
この三部作構想は10年近くあたためてきました。「1作目を書いた後で作風が変化したから構想を変えた」というわけではありません。