『ニュクス』新キャラ誕生の裏には『キョウカンカク』映像化の話がありました

いよいよ来週発売の『銀髪少女は音を視る ニュクス事件ファイル』(『ニュクス』)。講談社タイガの公式サイトはこちらです。

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PALOWさんが描いてくれた表紙イラスト。かっこいい!

戦慄の連続殺人に潜む殺意の色を視ろ!
ミステリ界驚愕。音に色が視える共感覚探偵!

警察を脅かす難事件――少女探偵は、二転三転する真実を見抜けるか!?
恩人の元警官が毒殺され、第一発見者となった道明寺一路巡査。仇を討とうとする彼の前に、銀髪の美少女・音宮美夜が現れる。
音や声に色が視える共感覚を持つ彼女は、警察の手には負えない難事件専門の探偵・ニュクスだった。
事件を追う二人に、犯人を名乗る人物は推理ゲームを挑み、新たな被害者が生まれてしまう!
二転三転する真実の果て、一路が目にする衝撃の結末とは……!?

さて、『ニュクス』には探偵役の音宮美夜の相棒として道明寺一路(どうみょうじ・いちろ)というワトソン役が登場します。駆け出しの警察官です。

美夜の相棒を警察官にしようと思った背景には、『キョウカンカク』映像化のオファーがありました。

これまで2回あった映像化の話

『キョウカンカク』映像化のオファーは、当方が把握しているだけで2回ありました。「すごい!」と思うかもしれませんが、そういう話自体は星の数ほどあるので、決して珍しいことではありません。ただし、実現確率はものすごく低いです(^_^;)

でもオファーをいただくこと自体は、大変ありがたいこと。関係者に迷惑がかかるので詳しくは書けませんが、2回目はかなり踏み込んだところまでいって、企画会議にも参加させていただきました。

そのとき、脚本家さんが書いてくれたシナリオ案が、美夜と若手警察官のやり取りだったのです。

気が強い女の子に振り回される年上男子に萌えた(笑)

音宮美夜は基本的に「気が強い女の子」という設定なので、相棒役は年下の方がしっくりくると思っていました。だから『キョウカンカク』も『闇ツキチルドレン』もワトソン役は年下だったのです。

でも映像化する場合、そうそう10代の役者さんばかりそろえるわけにもいかないので、美夜の相棒は当然のように年上に。

「だったら刑事にしませんか。その方が事件を捜査しやすくなりますし」と、当方が軽い気持ちで提案したところ、脚本家さんがシナリオ案を書いてくれました。

ほんの数行だけです。が、年上の警察官に物おじせず、会話の主導権を握っていそうな音宮美夜が、そこにはいました。

残念ながら映像化の話が流れた後も「あのノリはいいんじゃないか?」と、ずっと思っていました。『ゼロ・トレランス』をあきらめたとき、このことを思い出し、膨らませて誕生したのが道明寺一路巡査です。

『ゼロ・トレランス』…毎年予告していた、美夜シリーズのエピソードゼロ。諸般の事情ですべてなかったことにした一品。

続きが書けたのは、大勢の人の支えがあったから

音宮美夜が主人公のミステリは5年近く書けないでいました。この間、決して怠けていたわけではなく、ほかの小説を書いたり、小説以外のお仕事をしたりしていました。

そこで受けた刺激やアドバイス、読者さんからいただいた「美夜の続きが読みたい!」という声がすべて、『ニュクス』につながっています。道明寺一路誕生の件は、ほんの一例にすぎません。

いろんな方々の支えがあってこそ書けた『ニュクス』は3月17日ころ発売です。

美夜にかぎらず、映像化の話はいつでも大歓迎であります( ̄^ ̄)ゞ
by 天祢涼(あまね りょう)